今日で2月が終わります

2月は東京で45年ぶりの大雪が、2度も降りました。ここは雪国かと一瞬思ったほどです。
ここ2、3日は急に春めいた暖かさですが、明日からはまた寒くなるということです。
三寒四温、不順な天候が続きますが、皆さまくれぐれも体調にお気をつけください。

今日、『陶説』3月号が届きました。古染付特集号で、私も巻頭エッセイで「古染付礼賛」という駄文をを書かせていただきました。私が古染付を好きになったルーツから、江戸初期以来、古染付が日本人の心を捉えたわけや、そのデザインに官僚登用試験の「科挙」の影響が見られることなど、私が日頃思っていることを少しばかり書きました。古染付大好き人間の私としては、理屈はともかく、古染付の絵付けは本当に自由で型にはまらず見ていて飽きないことや、空間処理の妙をお伝えしたかったのですが、舌足らずの感は否めません。
やはり本日、2月28日『中日新聞』の金曜寄稿欄に春画「展」考と題した私の駄文が載っています。いや載っているはずです、なぜなら私の手元にもその新聞がまだ届いていないからです。旧知の中日新聞文化部黒谷記者の依頼で原稿用紙4枚ほど書きました。内容は大英博物館で開催された「春画ー日本美術における性とたのしみ」展の見聞記と「大好評のうちに無事終了した」というマクレガー館長の私宛ての手紙などをご紹介したものですが、最後は以下のような文章で締めくくりました。「春画は、出版物に関しては23年前から無修正で流通していて何の問題も起きていません。本はよくて、本物は駄目というのもおかしな話です。春画に限らず美術品は、本物を見ることが何より大切です。そこに感動があるからです。見たい人は見る、見たくない人は見ない。当たり前の大人の文化を日本に1日も早く定着させたいものです。」

アートフェア東京2014がいよいよ来週3月7、8、9日に開催されます。今年は例年より2週間ほど早い日程です。浦上蒼穹堂は「北斎漫画」初編刊行200周年を記念して、「北斎漫画」を展示いたします。ほかに北斎が75歳から発表した「富嶽百景」も同時に展示しますので、ぜひ比較してみてください。もちろん、専門である陶磁器も中国の新石器時代から漢時代の作品を中心にパワフルな世界をご覧いただきます。どうぞブースNo.R41へお越しください。
なお、浦上は最終日3月9日(日)11時よりトークイベント「観る、買う、護る ー魅惑の木版画から古美術、現代アートまでー」に、サラリーマンコレクター宮津大輔さん、横浜美術館主席学芸員沼田英子さんと3人で登壇します。場所はアートフェア東京会場内トーク会場です。


アートフェア東京2014

会場: 東京国際フォーラム 展示ホール
ブースNo. R41

開催日時
3月7日(金) 11:00 - 21:00
3月8日(土) 11:00 - 20:00
3月9日(日) 10:30 - 17:00

http://artfairtokyo.com/gallery/8182.html

トークイベント   http://artfairtokyo.com/event/16161.html