猛暑が続き辟易としておりましたら、週末は台風11号の襲来で全国的に豪雨による甚大な被害が出ました。そのような中、昨日予定通り箱根の岡田美術館で『北斎漫画』初編刊行200年記念講演会をして参りました。新幹線やロマンスカーが遅れたり運休したり、小田原から美術館への道路が倒木で通行不能になったりといろいろ大へんでしたが、その割にかなり多くの方々が来場されました。小林忠館長のご挨拶の後、私が約45分間「北斎漫画」について講演し、凸版印刷株式会社の内山氏が「大画面で楽しむ北斎漫画」と題して、私と一緒に3年半に及ぶ「北斎漫画」デジタルアーカイブ化をした成果を画像を中心に紹介されました。この講演会は国際浮世絵学会第94回研究会も兼ねており、一般の受講者に混じって企画委員長の樋口氏や阿美古さんはじめ研究者の方々もかなりいらっしゃいました。凸版も幹部の方(中村氏、佐伯氏)はじめデジタルアーカイブを実際に作り上げた高橋氏や山内さんも参加されました。皆さん台風の中、大へんな思いで美術館に集結されたのですが、お陰さまで講演も好評裏に終了し、最後は皆さんと笑顔でお別れしました。
現在、岡田美術館では「かわいい生き物たち」という特別展が開催中(7月3日〜9月30日)ですが、展示品の中に私から以前お買上げいただいた作品が2点あり、とても懐かしい気持ちになりました。岡田理事長とも久々にお会いすることができ、大へん嬉しかったです。
少し前になりますが7月24、25日と山形美術館に行ってきました。山形美術館開館50周年特別展「細川家の名宝と細川護煕の風雅」の開会式に出席するためです。細川家の歴史を伝える永青文庫所蔵の国宝、重要文化財をはじめとする名宝の数々と18代当主細川護煕氏の陶芸、書、水墨画から大作の襖絵まで多彩な作品群が一堂に展示されています(7月25日〜8月24日)。
24日夜は知事市長主催の公式晩餐会の後、細川護煕先生ご夫妻、竹内順一永青文庫館長、加藤千明山形美術館館長、淺木正勝東京美術倶楽部会長と私の少人数で内々の小宴をもち、大へんうち解けた雰囲気で楽しい話に花が咲きました。翌25日朝の開会式では、細川護煕先生が細川家700年の歴史を伝える永青文庫の所蔵品とご本人の作品群について端的かつ印象的に語られ満場の喝采を浴びておられました。細川家は幽斎、三斎以来当代に至るまで文武両道に秀でた家系であることをあらためて認識しました。
一昨日8月9日(土)、共通の友人の計らいで、小野寺五典防衛大臣にお会いしてきました。防衛省の大臣室で少人数で数時間ゆっくりお話したのですが、新聞やテレビで見るのと同じく実に誠実な方であるという印象を持ちました。まさに日本の防衛の中枢にいらっしゃる人物なのに、とても気さくで優しく謙虚な方でした。こういう防衛大臣ならば、有事の時でも的確な判断と素早い運動神経でうまく対処されるであろうと国民の一人として頼もしく思いました。
明日8月12日(火)から19日(火)まで夏休みをいただきます。ここのところ休みらしい休みが1日もありませんでしたので、少し骨休めするつもりです。皆さまもよい夏休みをお過ごしください!